ひとりDEデート

ひとりDEデート

Date: ----/--/--

秋から冬にかけては何かと物寂しい季節であります。また、独り身の方には辛い季節でもあります。 特に独り者最大の敵はクリスマスであります。 日本人の大半は無宗教もしくは仏教、神教であるというのが定説でありまして、本来はイエスキリストの誕生を 祝うクリスマスなる行事は無関係であるのですが、

ところがどっこい、バブル時代からの慣習が今でも根強く残っておりまして、 男はせっせとクリスマスイブに小洒落たシティホテルを予約し、 せっせとブランド物バッグを彼女のために買い漁る始末でして・・・・。 一年前からクリスマスイブはホテルの予約が満杯、 高級ブランド店 も人気商品は品切れ状態と、 もはや何が目的なのか分からない状況にあります

クリスマスだけに限らず、大半の日本人は常に恋愛感情と性欲に駆られ 全てがSEXに結びつく始末。

クリスマスだからSEX
初詣でひめ始めSEX
バレンタインでSEX
卒業式でSEX
海の日にSEX
夏まつりでSEX
お盆にSEX
文化の日にSEX
勤労感謝の日にSEX

と、もはやなんでもSEXに結びついてしまいます。

街はカップルで溢れ、カップルをターゲットとしたカフェや レストランなどなどカップル産業花盛り。 上で日本人の宗教について語りましたが、 日本人の大半は既に恋愛教という名の宗教にはまってるのはないかと思ってしまいます。

売れる曲はラブソングばかり
テレビで流すドラマはラブストーリー
中年になっても失楽園

と恋愛教は今日の日本で限りなく日常に近いものとなりました。


独り者は人にあらず


こういっても過言ではないほど独身者は迫害を受けます。

独りじゃカフェもレストランも入れない雰囲気が蔓延し、 独り者が入れる店といったら吉野屋ぐらい。 なんとまあ嘆かわしい限りであります。

冗談じゃない!独り身だって人並みに生きる権利はあるんだ。という主張も込めまして、 今回、あえて僕はたった一人でカップルの定番とも言えるデートコースを巡ることにしました。

これは孤独な男による独りぼっちの闘争記録である。


●独りでオシャレカフェ

とにかくオシャレカフェに似つかわしくない格好で入店。これはある意味営業妨害かもしれない。 店に入って気がついたのだが、カップルも確かに多いが、独り者の男性も実は多い。 しかし、それは吉野家などに見られる男性とは次元が異なり、オシャレ雑誌から飛び出したかのような 出で立ちで、完全にカフェに溶け込んでいる。大抵はそういった男性は本を読んだりしているのだが、 絵になっている。ここはパリか?と疑うほどのスマートなオシャレさがあるのだ。

僕はというと全くカフェの雰囲気に溶け込めず、僕の周りの空間だけ異空間の如く歪んでいた。 ウェイトレスさんが近づき「ご注文は?」と聞かれる。

メニューが読めない。

ミミズのはったようなウネウネした舶来文字でメニューを書かれても困る。とりあえずコーヒーといっておけば 間違いないだろう。何故かウェイトレスねーちゃんも苦笑い。意味不明だ。

やけに周りのカップル達の視線が突き刺さるが気にしない。別に独りでカフェに来てるだけだ、 何が悪いってんだ。
とりあえずコーヒーを飲み他にすることがなかったので退店する。ハッキリ言って楽勝だった。

○俺-オシャレカフェ×


●独りカラオケ

やはりデートで時間を潰すといったらカラオケかもしれない。グループで楽しく盛り上がっているのも多々見られるが、 カップルで楽しんでいる人たちも大勢いる。彼氏がミスチルなどの甘く切ないラブソングを歌い、彼女が聞き惚れる。 そんなベタな光景が目に浮かぶ。 とりあえずカラオケボックスに独りで突入だ。

店員:「いらっしゃいませ、何名様ですか?」

俺 :「独りです」

店員:「えっ!?」

俺:「独りです、ダメですか?」(指で1を示しながら)

こんなやり取りがあったが何とか個室に入ることができた。

静寂。

聞こえるのは隣から流れてくる楽しそうな「渚にまつわるエトセトラ」
とりあえず歌でも唄おうと歌本から曲を選ぶ。

一曲目は織田裕二の「歌えなかったラブソング」

あまり得意な曲ではないが、誰も聞いていないのだ、気にすることはない。 歌い終わるとまた静寂、隣からは楽しそうにDA PUMPが流れてくる。 とりあえずこのエアポケットのような時間は寂しすぎるので立て続けに曲を入れる。

知っているが歌えないという曲も遠慮なくチャレンジできる。ダメだったら途中で止めてしまえばいいのだ。 こういったカラオケボックス はドアの一部がガラス張りになっていて丸見え状態になっている。通行人がたまにボックス内を見て「えっ!?」という表情をみせるが気にしない。むしろ誇らしげに熱唱すべきだ。

大体、10曲歌ったところで1時間になったので退店する。
多少、曲と曲の間にこみ上げてくる感情はあったが楽勝だった。

○俺-カラオケ×


●独りでレストラン

少し高級そうなレストラン。次々と料理が運ばれてくるタイプのお店。 雑誌でも話題の店だ。こういった店構えの所は正装が基本であると思われがちだが、 さほど敷居は高くなくカジュアルな服装でも大丈夫である。と情報誌には書いてあった。
さっそく突入する。

入り口には正装した七三分けのフレッシュマンが立っており、

「いらっしゃいませ、何名様でしょうか?」

と聞かれた。

「独りです」(指で1を示しながら)

フレッシュマンは一瞬「エッ!?」という戸惑いを見せた。

(む、入店拒否か!?)

と思ったが席に案内してくれた。心無しか端のほうの目立たない席であったように思う。

注文は「なんとかコース」 あいも変わらず横文字で書かれたメニューは読めないため、 指で「これ」と指し示して注文した。

最初になんか野菜みたいなものが皿の中央にちょこんと乗せられた物が運ばれてきた。 こんなもの一口だ。ペロリと平らげた。

その後も続々と何やら料理が運ばれてきたが速攻で平らげる。

思ったのだが、ボーイさんは常に僕の食事の進み具合を観察している。 食べ終わった後にしばらく間をおいて待たせない程度に次の料理が運ばれている。 空腹だったということもあるが、会話をする相手がいないので物凄いスピードで食べることができた。 ここでもカップルは多数いたが家族連れも数組いた。
独りの客は俺以外いないようだった。しかし、明らかに雰囲気は異なっていたが、皆は自分達の世界に酔いしれているような感があり、誰も僕には注目してくれなかった。

とりあえず、デザートを食べて勘定を済ませて退店。楽勝だった。

○俺-オシャレレストラン×


●独りでラブホテル

いよいよこの企画最後のチャレンジ。独りでラブホテルである。ここは独りの客なぞ勿論だし、カップル以外は 絶対に利用しない場所だ。しかし、特性上その他の人間の目に触れる機会が少ないため楽勝かと思われる。

とりあえず、町外れにあるラブホテルに車で向かう。何個かラブホテルがあり何処に入ろうか迷う。ラブホテル街 をウロウロとしているとやけにカップルの乗車した車が目立つ。 彼らはすれ違いざまに、かなり訝しげに僕の顔を覗くのだ。失礼なヤロウどもだ。

とりあえず派手目の店構えのラブホテルに車で突入。
独りぼっちでスダレを突破し駐車場へ。

多くの車が停まっているが気にしない。空いたスペースに車を停めロビーに行く。

ロビーには部屋を示したパネルがあり、一つだけ空いていた602号室を選択、ボタンを押す。 すると部屋の鍵がコロンと取り出し口から出てきた。 ハッキリ言って全く人目に触れない。楽勝だ。

部屋に入り、テレビをつける。エロビデオを放送していたのでしばらく魅入る。 これをみてビデオのタイトルまでわかる自分が少し怖いと思った。

暇なのでこのホテルの案内を読んでいたのだが、「宿泊の際にはフロントまで連絡を」 とあったので部屋の電話から「宿泊です」と連絡した。

とりあえず冷蔵庫からビールを出し、コンドームなどを眺めながら酒を飲む。 トイレはなぜかドアがない状態で丸見え、しかし他に誰もいないので気にすることはない。 思いっきり出した。

風呂に入ってから寝ようと思い、シャワーを浴びたが、壁がガラス張りでスケスケだった。 しかし、湯を出せばたちまちガラスは曇ってしまうため、 人がいようがいまいが全く見えない状態だろう。

電気を消し寝ようと思ったが、いつもと枕が違うので眠れなかった。 やけに天井の模様が派手なのも眠れない要因だったと思う。寂しさなどは全くなかった。

眠れない眠れないと思っているうちに夜が明けてきたのでホテルを出ることにした。 ココは部屋で精算を済ませるタイプらしく、入り口に精算機が備えてあった。 宿泊料金を払い退店する。

廊下でカップルと鉢合わせたが、向こうが「見なかったことにしよう」という感じで視線をそらしたのでこちらも気を使って視線をそらしてあげた。

車に乗り退店。太陽が黄色かった。

○俺-ラブホテル×


全勝、今回の独りチャレンジは俺の完勝だった。
このように、独り者でも何も臆することなくカップルのデートコースを歩むことができるのだ。
ラブホテル以前にも定番の夜景スポットなどを巡ったが、特に引け目を感じることなく過ごせた。
次はクリスマスに是非とも同じコースでやってみたい。

独り身のみなさん、カップルに負けることなく、臆することなく ラブスポットめぐりをしましょう

次は「ひとりDEクリスマス」だ!!

名前
コメント