大阪散策シリーズ1~難波編~

大阪散策シリーズ1~難波編~

Date: 2003/12/30

忘年会話はもう少しお待ちください。ちょっと忙しくて書ききれそうにないので。ということで、今日は画像ネタを絡めた魅惑の新シリーズです。題して「大阪散策シリーズ」です。

僕はこれまでに何度となく大阪の地を訪れているわけですが、往々にしてロクな目に遭っておりません。それはそれは可哀想な、とほうもなく無慈悲な目に遭っております。

初めてオフ会をやったら参加者全員が終電で帰ってしまい、夜の街に独り佇んでウンコ漏らしたり、リザーブしたホテルでは「門限なし」と書いてあったにも関わらず、朝に帰ったら見事に締め出されていたり。新大阪駅のマクドナルドではオツリがもらえず、他サイトのオフ会に参加すれば待ち合せ場所に誰も現れず1時間半仁王立ち。最近では、なけなしの一万円をはたいてタクシーで酔っ払い娘を送り届け、名も知らぬローカル駅のシャッターの前で始発を待って震えたり。

これらは全て大阪という場所で起こった悲劇たちです。

ここまで有り得ない悲劇ばかり巻き起こってしまうと、僕としても悪魔の存在だとか「大阪は鬼門」という話を信じないわけにいかなく、「大阪死ね死ね!地図からなくなればいいのに」などと憎しみを燃やすことになるのですが、ここでちょっとした疑問が生じてくるのです。

いやな、大阪ってそこまで悪い街じゃないんじゃないか?

確かにね、僕にとっては嫌なことばかり巻き起こる狂ったマッドシティですよ。でもね、人情の街だとか活気溢れる街だとか、独自の文化を発信する街だとか、そういった高評価を得てる側面もあるじゃないですか。

だから、僕としても、決して大阪が悪い街だとは思わないんですよね。暖かくて活気があって人間くさい、そんな近代都市であると思っとるんですよ。でも、そういったことを思ってても発言できないじゃないですか、あんな不幸な出来事ばかり巻き起こってたら、全然良い所とか言えないじゃないですか。

だからここは一発ですね、何の目的もなく大阪の町をブラブラと散策し、今一度大阪の良いところを再発見し、それを発信して行こうと考えとるわけなんですよ。大阪って街は、僕が書いてるように悪い場所じゃない、こんな良いところだってあるんだぞーって。

ということで、普段は何かを目指して大阪の街を歩いているのですが、全く何の目的もなく、ランダムに選んだ駅の周辺をブラブラと散策していと思います。

そこで僕は大阪の街の本質を見るのか、良い場所を発見できるのか、そしてその先には何が待ってるのか。そういったシリーズにしていきたいと考えております。

ということで、シリーズ第1弾は大阪の中でも魅惑溢れる魔都市として君臨する「なんば」でございます。JR、私鉄、バス、地下鉄、大阪の交通網が集約し、沢山の商店がとめどない人の流れを生み出している街、「なんば」。その街を一日かけてブラブラと、何の目的もなく散策してまいりましたので、是非ともご覧ください。

大阪散策シリーズ1 なんば編

「大阪のいいところ再発見」その合言葉を胸に地下鉄「なんば」駅に降り立った僕。改札を抜け、「みつけちゃうぞ、なんばのいいとことろ」と意気込んで地下街を歩く。

すると、目の前に突如としてオッサン登場。何の前触れもなく、明らかに異形の姿をした小汚いオッサン登場。しかもなんか、怒声をあげながら大暴れして歩いてくるんですよ。

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画像中央の白い人なんですけど、この画像では髪の長い女の人みたいに見えるんですが、実際には無様に長髪になったオッサンです。このオッサンが酔っ払っててひどく上機嫌、通行人を激しく威嚇しながら

「お父さんはな!看護婦なんだぞ!」

と大声で連呼していました。明らかに意味が分からない。

「なんば」駅に降り立ってからこの間2秒。まさに瞬殺といった按配でクリーチャーが登場したことに動揺を隠せない。

「さすが大阪、ありえない」

と呟きながら興味津々でオッサンの後を追うのでした。しかしながら、オッサンに興味があるのは僕だけらしく、周りの通行人どもは別に何の興味もなく、「こんなクリーチャー見慣れてるわ」といった涼しげな顔で歩いておりました。「おれ、なんば」と言いたげな顔で歩いておりました。どうやら、こんな光景は大阪ではひどく当たり前のことのようです。

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そんなこんなで、地下街を抜け、まずは繁華街とは逆の方、比較的閑静な街並みが並ぶ方面へと歩いていきます。それにしてもゴミのポイ捨てが酷く、とても汚い街でした。

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画像中央の異形の建物がOCATとか言われるヤツです。この中にJRなんば駅もあるみたいです。ちなみに、OCATの裏口の方の道路の電柱には、

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電柱に貼られた不動産屋の広告に、何のためらいもなく「悪」と落書きされていました。よほどこの不動産屋が憎いのか、それとも不動産屋が悪徳なのか知りませんが、バイオレンスマッドシティ大阪らしい落書きです。さすが大阪、ありえない。

そんなこんなで、さらに住宅が密集する閑静な方面へと歩いていくと、目の前にとんでもない光景が飛び込んでまいりました。

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道路のど真ん中に投げ出されているバイク。本気でゴロンと左車線を何の手加減もなく塞いでいました。

しかも、事故で転倒してそのままだとか、誰かが不要バイクをココに捨てたというわけでなく、ただ単にこうやって単車を停めるのが俺流!文句あるのか!と言わんばかりの佇まいでバイク様が鎮座しておられました。

ハート様ばりに行く手を遮るバイク様の出現に同様を隠せない僕ですが、当の住民は全くそ知らぬ顔。なに?バイクがあるのなら避けて通ればいいじゃない、と言わんばかりの見知らぬ顔でした。通行人も車も何の疑問も持たず、普通に避けて通ってた。怖いよな、これが大阪って街だぜ。

そんなこんなで、住宅街方面は諦め、今度は「なんば」の繁華街方面へと歩いていきます。

画像

南海電鉄のなんば駅ですね、この辺はとても栄えており、なんだか画像を撮るのも人目についてしまって恥ずかしかったです。

でまあ、この辺で腹が減ったので商店街みたいな場所にあったマクドナルド、関西風に言うとマクド、関東風に言うとマック、広島風にいうとマッキントッシュに入りました。

僕がモソモソとテリヤキチキンバーガーセット、ポテトとコーラをLサイズという、神をも恐れぬワンパクなセットをモソモソと、スポーツ新聞のエロいページを見ながら食しておりましたところ、隣にホスト風の二人組の男性が座りました。

「やっぱさ、金か愛どっちもってのは無理なのな」

「俺なら間違いなく金だな」

「あーあ、そろそろどっちか決めなきゃな」

などと、イケメン二匹が物凄くアンニュイに言い放っておりました。愛と金なら金を取る、至極当たり前のことかもしれませんが、大阪の街でこういった発言を聞くと妙にうなずいてしまいます。世の中金やわ。

さてさて、腹も膨れましたし、そろそろ日が落ちてまいりました。今日の最終の新幹線で広島の地へと舞い戻らねばならない僕は、早めに電車に飛び乗る必要があります。

ということで、このなんば散策の最後の締めとして少し狂おしい通りを歩いてみました。

画像

何やらラブホテルやら風俗店が微妙に多いゾーンがあるのですが、そこを歩いていたら

「ノーブラ喫茶 コーラ1000円」

とか書いてある怪しげな看板の店がありました(怖くて画像撮れず)。僕が子供の頃、地元で1000m超の一番大きな山に登山したことがあるのですが、山頂にある売店では250mlのコーラが1本400円で売られてました。子供心に、「ああ、山頂ではコーラが高いんだ。1本400円なんて暴利もいいところじゃないか」と思ったものです。

しかしながら、こんな山頂でも何でもない、普通の繁華街に出現する山頂以上に暴利なコーラ。1000m超の山の山頂以上の暴利が許されるコーラ。一体なんだろうと思い、そのノーブラ喫茶なる店に入ってみました。

入ってみるとなんて事は無い、普通に怪しい店内で、上半身裸の女性店員が無愛想な顔してウェイトレスをやってて、それを見て楽しむだけの店だったのでした。ちなみに、僕の1000円コーラを運んできたのは、山下君のお母さんみたいな人でした。1000円返せ。

「また大阪に騙された。あんなオバハンの乳を見るだけのコーラが1000円なんて・・・」

と失意のままトボトボと繁華街を歩いておりますと、

「お兄ちゃん!お遊びは?」

と見るからに怪しげな、この人に着いていったら尻の毛まで抜かれるんだろうなーって感じさせてくれるオッサンが妙に馴れ馴れしく話しかけてきました。まあ、あれですな、こういった繁華街に付き物の風俗店の呼び込みですな。

「えー、お遊び?いい子いるんすかー?」

とか、僕もいつもの調子で行く気も無いのに話に応じていましたところ、

「なんでもいるよ。学生から人妻、ギャルからロリコンまでなんでもいるよ」(本当はキツイ関西弁)

と、すごく自信満々に言ってました。

「じゃあ、加護亜依みたいな子いますか」

と、間髪いれずに、モーオタ丸出しで切り返したのですが、

「うーん、加護亜依は難しいけど、辻っぽいのならいるよ」

とか、怪しげな呼び込みのオッサンが言ってました。何いってんですか、この人。

いやね、このぐらいの年齢のオッサンになると加護と辻の区別がつかない場合がほとんどなのですが、シッカリと区別がついているオッサン。怪しさは相当なものですが、この部分だけは賞賛に値します。

「そこまで言うなら案内してもらおうか」

と、僕もジェントルに、それでいてエロスな風味を漂わせつつオッサンに案内してもらったのですが、案内された店がこれまた凄い。

店の看板は無いわ、明らかに朽ち果てそうなボロさだわ、とんでもない裏路地だわ。どっからどう見ても風俗店とかそういった類のものではなく、どちらかといえば民家に近い外観。さすがの辻もこれでは裸足で逃げ出すに違いない。

こんな場所に入ってしまっては明らかに危険、尻の毛まで引っこ抜かれて、消費者金融で借金させられかねません。いくらなんでもこの店に入るのは危険すぎる。パンドラの箱を開ける以上に危険すぎる。

「冗談じゃない、僕はココで失敬させてもらうよ」

と呼び込みのオッサンに告げ、部下が盛り上がってバーで飲んでるのにワイフのために勘定だけ置いてソソクサと引きあげるナイスミドルな部長みたいなノリで言って逃げました。

それでも諦めきれないオッサンは、

「顔だけでも見ていってよ、おねがい」

と、僕の腕を掴んで離さないのです。離してなるものかとガッチリとキャプチャード。このシツコサこそが正に大阪と言わんばかり。

さすがに、こんな店に連れ込まれては生命すら危険なので

「ほんとに勘弁してください。新幹線の時間があるんで」

と懇願して逃がしてもらいました。

それから地下鉄の駅を探して徘徊してたら道に迷ったり、意味不明にスラムみたいな場所に出てしまったりして、すっごく時間を消費してしまいました。

そいでもって、物凄い勢いで広島に帰るべく新大阪駅へと走ったのですが。

山陽新幹線 博多方面 (終了しました)

と無情なる電光表示板。正確には目の前で最終の新幹線が発車していきました。この世に神なんていない。

悪魔の街と言われる大阪、その大阪の良い場所を再発見しようと飛び出した今回のなんば周辺散策。

結果的には、酔っ払いに恐れおののくわ、放置バイクにビビルわ、山下君のお母さんのコーラに1000円取られるわ、明らかにボッタクリな風俗店に引きずり込まれそうになるわ、道に迷うわ、最終の新幹線を逃すわ。ふんだりけったり。全くいい場所が発見できませんでした。ホント、地図からなくなってしまえばいいのに。

もう大阪になんか二度と行かないぞ!と、最終新幹線の出た後の新大阪駅を背中に、ネオンの街へと向かいながら堅く心に誓うのでした。

大阪散策シリーズ1 なんば編 おわり

シリーズ第2弾は西成周辺の予定です。

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