山奥のペンション

山奥のペンション

Date: 2002/09/06

「patoさん、明日から慰安旅行ですよ。山奥のペンションを貸し切って泊りがけでテニスとか釣りとかしますから。遅刻しないように集合してくださいよ」

いきなり朝っぱらからこのようなセリフを後輩から聞かされました。旅行前日に慰安旅行の話を聞かされるとは思いませんでした。どうやら僕の知らないところで着々と旅行計画は進んでいたようです。まるで仲間はずれにされたような気分です。もしかしたら、僕には旅行に来て欲しくなくて、「あいつには内緒で行っちゃおうか」とか思っていたのかもしれません。でも、皆で話し合った結果、「さすがに内緒で行くのはマズイだろう」ということになり、「前日に知らせればいいじゃん、どうせ急な話で予定が会わないとか言って来ないよ」と誰かが提案して、「ナイス意見!」とばかりに皆が同意したのかもしれません。ということは、今旅行のことを僕に告げに来た後輩はジャンケンにでも負けて、嫌な役回りを押し付けられたのかもしれない。なんとも可哀想に。でも、そこまで、僕に来て欲しくないなら「みんなで旅行には行くけど、先輩は来ないで、雰囲気が壊れるから」とか言えばいいものを・・・。そんな遠まわしなことするなら僕は行きますよ。嫌がられるの分かってて行きますよ。親が死んでも行きますよ。

それにしてもまあ、いつもは机を並べて仕事をしている連中と、ペンションを借り切って旅行とは楽しそうです。上司も来たりして雰囲気悪いですが、それなりに楽しそうです。上司が来なければもっと楽しいのですがね。どうせなら上司に内緒で行けばいいのに。でも内緒で行くのはさすがにマズイので出発前日とかに告げればいいのに。そしたら急な話だなとか行って来ないと思うのに。

しかしまあ、ペンションを借り切るということは、間違いなく非日常なわけですよね。普段とは違った何かが起こるのかもしれません。もしかしたら、誰かが密室で殺されたりとかするかもしれません。それで女子社員などは悲鳴を上げて恐怖におののく。いつもは威張っている上司も恐怖で震える。外は嵐で警察も来れない。逃げられない。パニックになる同僚達。そこへ死体の検死を終えた僕が颯爽と登場。「死因は、喉笛を刃物で切られたことによる失血死、死斑の状態から見て、ほんの数時間前に殺されたものと思われます」と冷静に言い放ちます。泣き叫ぶ女子社員。上司は威厳を保とうと、精一杯の声で叫びます「冗談じゃない、この辺りを刃物を持った殺人鬼がうろついてるってのか!?」。僕はさらに続けます「これは外部犯の仕業ではありません、間違いありません、犯人はこの中にいる!!」「な・・・なんだって・・・・」。お互いにお互いを疑い合い監視し合う人間不信。そしてまあ、その後も連続殺人に発展するのですが、僕の名推理で解決して上司が犯人ってことになるのです。俺カッコイイ。

・・・・ありえない。推理小説でもあるまいにこんな展開ありえない。なんだ密室殺人って。アホか。山奥のペンションって言ったらそれしか思い浮かばないのか。

でもまあ、殺人事件は起こらないにしても、間違いなく普段とは違う何かがあるかもしれません。例えば、消灯の後に男性陣が眠れず、枕を並べて語り合ったりするかもしれません。

「なあ、みんな、好きな子とかいる?」

「え・・・?そりゃあ・・・いるけど」

「山田はどうなんよ?いるん?」

「ってかさ、みんなで好きな子言い合わねえ?絶対秘密ってことで」

「いいねー」

「じゃあ、山田から言えよ」

「え?俺?うーん、俺は・・・・高橋とかいいかなって思う・・・」

「おーーー高橋、オマエ面食いだなー。でも高橋って3組のヤツと付き合ってるんだろ」

「え?マジで?うわー、ショックだよ」

「それよりさ、田中はどうなのよ?」

「俺は・・・大垣とか好きかな・・・・」

「おーーー!あいつ乳デカイもんなー」

「ばか!ちげーよ、乳とかそんなんじゃねえよ!」

「おーおー。必死だねー」

「そう言うオマエはどうなんよ?」

「俺、好きなやついねーもん」

「てめー!俺達にばっか言わせやがって」

「いてて、いてっ。ギブギブ。分かった分かった、言うってば!」

「早く言えよ!」

「大谷理沙が好きかな」

「おーー!渋いところ突くねぇ」「なんだよ、渋いところって。大谷は渋いのか?」

「だって、あいつブスじゃん」

「てめーー!!」

「いてててて、わかったわかった、ごめんごめん、ギブギブ」

夜の興奮と旅の開放感も手伝って、こんな会話が成されるかもしれません。同僚や上司を交えて。なんか秘密の共有みたいで興奮するよね!もうドキがムネムネ。

・・・・・ありえない。小学生の修学旅行でもあるまいに、大人になってまでこんな会話するわけない。ってか上司が混ざってこんな会話してたら気味悪いわ。なんだよ、「好きな子」って。

とまあ、「山奥のペンションに泊まりで慰安旅行」という言葉を聞いて、上記のようなことを妄想しました。他にも「ペンションでテニス三昧よりもペニス三昧がいいなあ」とか「A子さんの風呂とか覗いてやろう」とかも連想したのですが、これらを差し置いて一番最初に連想したのが「山奥のペンションかぁ、電話線来てるかなぁ・・・なかったら日記アップできないなぁ」ですから、僕は完全に日記病かもしれません。そのうち日記で死ぬかもしれない。

というわけで、皆に嫌がられつつも、明日から山奥のペンションに旅行に行ってまいります。まあ、皆が楽しくテニスやらバーベキューしてる傍らで、一人黙々と日記を書いている姿が目に浮かぶようですが頑張ります。日記はどんな手段を使ってでもアップするーよ。

というわけで、旅行の準備をするので今日はこのへんで。ばいちゃ!

名前
コメント