耳をすませば

耳をすませば

Date: 2002/07/23

この間の金曜日だったかにテレビでジブリアニメ「耳をすませば」をやってました。僕はこの作品のDVDを所有してるのですが、なんだか必死で見入ってしまいました。

ジブリアニメといえば「千と千尋の神隠し」が良いとか「もののけ姫」がいいとか「魔女の宅急便」や「となりのトトロ」などが好きなどと言う人はかなり多いような気がします。これらの作品に比べて「耳をすませば」はなんだか地味なような印象さえ受けてしまいます。上記の作品は見ていても「耳をすませば」は見ていないって人も多いですしね。

でも、僕は「耳をすませば」こそがジブリアニメの最高傑作だと思っています。なんというか、そこはかとなく流れる日常の時間、高校受験を控えた中三が直面する葛藤。そして思春期ならではの恋の悩み。全てが遠くに置き忘れてきた何かを呼び起こしてくれるようで何度見ても飽くことがないのです。舞台になったと言われる聖蹟桜ヶ丘にも一度行ってみたいものです。

僕は本当にこの作品が大好きです。なんというか、やはり自分自身の記憶に置き換えて、ノスタルジックな気分にさせてくれる話が好きなんだと思うんです。そういった意味で、なんとなく「耳をすませば」は僕の思春期を、中三を連想させてくれる気がするんです。言うなれば「耳をすませば」は誰もが経験したであろう「思春期の心のざわめき」が上手に表現されているんです。

「思春期の心のざわめき」といえば、誰もが色恋沙汰などを想像するかもしれません。けれどもそれだけではなく、自分の将来のことや友達のこと、家族のこと、生きる意味、自分のやりたいことなど全てをひっくるめて思い悩む時期なんだと思います。この映画にはそういったエッセンスがふんだんに含まれているのです。主人公である雫ちゃんが、それらの悩みに直面し、一生懸命頑張る姿がとても素敵なんです。

しかし、そういった思春期の悩みエッセンスが全て含まれているわけではありません。仕方のないことですが、これは一般向けの映画です。なんというか「性」に対する思春期の葛藤がいささか弱いのです。

例えば、学校の帰り道に雫の友人である夕子が、恋の悩みを相談するシーンがあるのですが、夕子は内気であるために好きな杉村に告白できずに悩んでいるんです。そこで多くの人は自分が経験したであろう片想いの苦しさや切なさ、淋しさなどを思い出し、自分と夕子をトレースするのでしょうが、僕に言わせるとまだ甘い。

「わたし・・・杉村のことを想いながらベットに入ると・・・おかしな気分になってくるの・・・」

「え・・・?おかしな気分って・・・?」

「なんだか、体が火照ってくるっていうか、熱い気分になってきて・・・アソコが・・・」

「ゆゆゆゆゆゆ・・・夕子・・・・」(赤面する雫)

「いつも寝る前に杉村を思いながら・・・・1人でしちゃうの・・・・変なのかな私って・・・」

好きな人を思い、毎夜1人エッチに勤しむ夕子。自分は病気なのかもしれないなどと思い悩み、1人エッチはやめようと思うが、快楽に負けて毎夜やってしまう。そんな葛藤が見え隠れしてこその思春期なのだと思います。

その夜、夕子が1人エッチしてるなら・・・・と雫も好奇心から1人でやってみるのですが、ベットの中で自分でやってみても気持ちよくありません。なんというか気持ちが盛り上がってこないのです。雫は自分でやるのをやめ、そのまま眠りにつくのです。

しかし、その後気になる男性ができた雫は、また夜中に1人でやってみるのです。その気になる男性のことを思い浮かべながら・・・。

き・・・・キモチイイ!!

内部からこみ上げてくる熱いなにか。あふれ出すまだ見ぬ名前も知らない液体。だめ・・こんなの普通じゃない。私じゃない。やめなきゃ、やめなきゃ。そう思いながらも雫の手は止まらない。ああああああああああああああ。

もう雫は勉強など手につかない状態。受験もあるのに、物語も書きたいのに、何もする気が起きない。ただただ毎晩、夜が来るのが楽しみで、家族が寝静まるのが待ち遠しくてたまらなかった。

食事も喉を通らなくなり、日に日にやつれていく雫。こんなの普通じゃない、わたし病気になったのかな・・・・。などと思い悩む、これでこそ思春期ですよ。そして、クラスで噂している女子達の衝撃的な情報を耳にするのです。

男子は毎晩自分で男根をしごいているらしい。挙句の果てには先から白い液が飛ぶらしい・・・・と。

衝撃を受ける雫。雫はパパの男根を見てあのおぞましさを知っている。グロテスクで力強い男根を。それをクラスの男子全員が毎夜握って摩擦してるなんて・・・。不潔っ不潔だわっ・・・・!!!!変態っ!!!

などとクラスの男子を軽蔑する雫。けれどもそこでふと思うのですよ。自分も同じ事をしてるんだって。私も不潔なんだろうか・・・・変態なんだろうか・・・・・。

そんなある日、雫は杉村に呼び出されます。夕子の片想いの相手杉村に呼び出された雫は、そこで告白をされます。「俺は雫が好きだ」。夕子の好きな人が私を好きだなんて・・・・どうしよう・・・・。答えに困った雫はその場から逃げようとします。しかし杉村は逃げることを許しません。「待てよっ!ちゃんと答えを聞かせろよ」逃げようとする雫の腕を掴む杉村。

そこで雫の脳裏に浮かぶのです。杉村が毎夜、自身の男根を触り摩擦している姿を。白濁液が飛び出している姿を。いやぁぁぁぁぁぁ、そんな汚い手で私を触らないで!触れないで!やめて!

悲鳴を上げて逃げ出す雫。けれども、その夜はいけないと知ってても杉村をオカズにやってしまうのです。いつもの男性とは違う相手で想像する自分の尻軽さを嫌いながらも快楽に溺れて・・・。

というように、大人から見たら何のことはない、ただのオナニー。これに直面し、快楽と理性の狭間で葛藤する姿こそが思春期なのです。これを上手に描いてこそ「耳をすませば」は最高の思春期映画になるのではないかと思うのです。

いやね、自分の好きピュア映画をここまで汚せる自分の頭が可哀相でならない。なんか好きな映画をグヘヘヘと汚す自分と、ピュアさを守りたいという想いが葛藤するんですよね。この苦悩を悩める25歳のあるべき姿として映画化したら面白いかもしれない。

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