風俗ゲーム-番外編-

風俗ゲーム-番外編-

Date: 2002/07/16

ちょっと前の話になるんですが、夜中に繁華街に出て吉野家で牛丼食べてたんですよ。牛丼ばかり食べてたらいつか死ぬな、って思いながらハグハグと特盛を食べてたんです。でね、対面を見るとうかない顔をした少年三人組がいるんですよ。

少年といっても僕より少し若い18から20歳ぐらい青年です。僕は吉野家歴は長いベテランなんですが、ここまで浮かない顔して牛丼を食べる三人組ってなかなか見ないんですよね。いやね、浮かない顔をした男ならいくらでもいるんですが、グループで食べに来て全員が浮かないってのはなかなかないんですよ。

で、なんでこの三人組は、ここまで浮かない顔してるんだろう・・・もっと楽しそうに喋ればいいのに・・・。などと思いながら彼らを観察してたんですよ。

どうやらね、彼らは浮かないというよりも緊張した面持ちなんですよ。なんていうか、全員がこれから経験するであろう物事に対して非常に緊張している。怖い。といった感情を抱いているような印象を受けるのです。牛丼食べながらなんでそんなに恐怖におののいてるのか。

で、なんか怖がってたかと思うと、急にニヤリと笑ったりとかして不気味なんです。なにか楽しみな桃源郷がこの先に待ち受けてるかのような恍惚の表情を浮かべたりもするのです。

もうね、怖がったり緊張したり恍惚の表情だったりってのはね、アレしかないと思うんですよ。ええ、そうです。彼ら三人は風俗デビューをしようとしているに違いない。

たぶんね、彼らは大学生。仲良し童貞三人組なわけ。明らかに気の良さそうな奴らなんだけど女性にはもてなさそうな、いわゆる非モテ仲間で、僕と同じ領域にカテゴライズされる若者達なんですよ。同類には同類の臭いが一番分かるってね。

で、その非モテ童貞三人組の内の1人が「俺たちずっとこのまま童貞でいいのかよ!」なんて熱い主張をしだして、それに呼応したもう1人が「女の人の肌ってやわらかいんかなぁ」なんて肉色の欲望を語りだして、「もうソープにでもいって童貞捨てるしかないよ!」ってもう1人が提案。三人はついにソープで童貞を捨てることを決意してゴクリとツバを飲む。で、なけなしのバイト代を手に、繁華街に来たはいいものの、怖くて風俗街にはいけず、とりあえず吉野家に入って牛丼を食べつつ心を落ち着かせると。

こう考えると、この三人組の落ち着きのない挙動に浮かない表情、緊張の面持ちに恍惚の表情、全てが説明がつくのです。こいつらは間違いなくソープでトリプル脱童貞を狙っているに違いない。

そうなってくると、アレですよ、アレ。繁華街で風俗に行きそうな人物を発見した時はアレですよ。そう風俗ゲームですよ。

新しいヌメラーさんのために説明しますと、風俗ゲームとは、繁華街で見つけた風俗に行きそうな人をロックオンして尾行し、風俗に入るまでを見守るという格調高い紳士のスポーツです。見事ターゲットが風俗店に入れば勝ちといった単純なルール。しかもターゲットが入店した風俗店が肉欲しい店であればあるほど高得点です。つまりソープはかなりの高得点といえます。つまり、この三人組がトリプルでソープに行くとするならばかなりの高得点が予想されます。

さあ、風俗ゲーム-番外編-の始まりです。もう僕の予想では三人組がソープに行くのは間違いないのですが、尾行が主体ともいえる風俗ゲーム。ここはしっかりと尾行して彼らのソープデビューそして脱童貞を見守ろうではありませんか。

三人組は牛丼を食べ終わると割り勘で料金を支払い、そそくさと席を立ちます。僕も負けじと即効で牛丼を平らげて料金を支払い、彼らの後を追います。

三人組は、なんか方向こそは風俗街の方に歩いていっているのですが、なんか違うんですよね。ダラダラと目的もなくあっちに行ったりこっちに行ったり。いったいどうなってんだ。もしや僕の予想は外れたのか。

とか思うのですが、安心してください。ちゃんと彼らは風俗街に徐々に近づいていくように歩いてました。なんか警戒しながら徐々に徐々に、獲物を狙うハンターのようにジワジワと風俗街に近づいていくのです。なんかやはりダイレクトにライナーで風俗街に行くのは抵抗があるみたい。

もちろん、なんか仲良し三人の中でも確執があるみたいで「お前先に行けよ」とか「お前ちゃんと店の場所調べたのかよ」「金足りなかったら貸してね」などと好き勝手に罵り合ってます。会話内容からして完全に風俗で間違いないでしょう。でも、会話が聞こえるほど接近して尾行している僕もどうかと思います。はたから見たら非モテ四人組です。

で、彼らは色々な路地を蛇行しながら、ついにソープ街に到達。明らかに非モテオーラを噴出しまくる彼らと僕に狂ったように呼び込みが話しかけます。しかし、ここでも彼らは何度もソープ店の前を通りすぎるんです。同じ場所をグルグルグルグル。もういい加減入っちゃえばいいのに。ズバッと入っちゃえばいいのに。メッチャホリデーすればいいのに。とか思うんですけどなかなか踏ん切りがつかない様子。見ててイライラしてきます。お前らが入らないと俺の尾行が終わらないんだよ。

しかも、ついにソープ店に入店しなかった三人組。徐々にソープ街から離れていきます。ピンクのネオンから離れていくんです。どうなってるんだ、まさか後一歩のところまで来て帰っちゃうのだろうか。そうなると僕もゲームは負けになります。なんとも口惜しい。

と、思ったらさすが童貞三人組、性に対する執着は物凄いです。なんかちょっとソープ街とは離れた場所にある風俗情報センターみたいな建物に入っていきました。多分ココで情報をゲットして最高のソープに行こうと3人で話し合ったに違いありません。何とも微笑ましい。

で、僕も彼らを逃してしまっては面白くないので、僕も情報センターの中に入ります。中は何とまあ、裸の女性がモロンモロンと描かれたパネルがイッパイあるんです。モリモリと肉欲しい風俗店の宣伝パネルがひしめいていました。

で、童貞ズッコケ三人組は、なんかパネルには目もくれず、情報センターの主みたいなオッサンに話しかけてました。たぶん、どんなソープに行ったらいいのか相談してたのだと思います。相談を受けたオッサンは、早速電話機を手に取り、「そちらに三名案内したいけど女の子は空いてる?」とか交渉してました。どうやら、オッサンは情報センターに常駐し、各風俗店に交渉する役割のようです。

しかしまあ、この情報センターはすごい人手です。そこまで広いフロアではないのですが、そこにギュウギュウ詰めに風俗を求めるサムライどもがひしめいているのです。みなさん目的は風俗。いい女の子を、良いサービスを!などと灼熱のオーラを発しながらパネルを見てます。皆さん風俗が目的、そんな中で尾行が目的な僕。

で、ギュウギュウ詰めのセンター内で、三人組と距離をとりつつ、エロいパネルを瞼に焼き付けてると、入り口の方からスーツを着たお兄ちゃんが入ってきました。で、そのお兄ちゃんは開口一番

「ソープランドにご案内の三名様!お迎えに参りました!!」

とか大声で叫んでます。どうやらソープというのはお迎え付きみたいです。で、それを受けてスゴスゴとバツが悪そうにお兄さんに接近する三人組。これはちょっと恥ずかしい。しかもお金が足りなかったのでしょうか、三人で相談してお金を貸し借りしてます。三人の間で万札が飛び交ってます。

そいでもって、お兄さんに率いられて三人はソープへと向います。もうゲット確定ですが最後まで見守る必要があります。最後まで尾行しましょう。

数分尾行を続けると、一行はソープ街に舞い戻り、なんかゴージャスな建物に入って行きました。もちろんソープです。ゲットです!

とまあ、ここで風俗ゲームは見事に僕の勝利で終わるのですが、なんかここまで見守った三人組が他人とは思えないんです。ソープという巨大な敵と共に戦った戦友のように思えるんです。

もうね、三人の大人の階段への旅立ちを祝福してあげたい。ともに笑ってあげたい。そして、ソープランドで脱童貞を達成し、少年の皮を脱ぎ去って大人の男となった彼らの顔を見てみたい。そんな思いが爆発し、僕はソープの前で彼らの帰還を待つことにしました。

えっと、ソープの前で仁王立ちで二時間待ちました。多分、やつらは120分コースとかやってやがるに違いない。呼び込みに20回くらい声をかけられました。

しかし、待った甲斐がありました。二時間後に火照った顔で石鹸の臭いをプンプンさせながら店を出てきた三人は、どこか渋みがかった悲壮感を漂わせており、なんとなく自信に満ちた男のような印象を受けました。

男というのは童貞かそうでないかだけでこうも違うのかと感心しました。

もうズッコケ童貞三人組はココにはいない。いるのは厚い友情で共に少年の皮を脱ぎ捨てた熱い男が3人いるのだ。親友の旅立ちを喜び、どこか寂しいような気分になった僕は少し目頭が熱くなりました。

三人といい表情してたぜ!

というわけで、久々に風俗ゲームをやった報告でした。

ちなみに、僕はいてもたってもいられなくなり、彼らに近づき「オメデトウ!」とまるでジョニーのように親指を立てて言い放ち、即効で逃げました。彼らはキョトンとした表情をしてました。これもまた良い表情だった。

でも、はたから見たら僕は頭の可哀相な人みたいです。ちょっと不本意。

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