思い出は音楽と共に

思い出は音楽と共に

Date: 2002/06/22

人が生活していく上において音楽とはなくてはならいものです。日本だけでなく諸外国、はたまたアフリカ奥地の原住民ですら音楽と共に生きているのです。

人々は生活のあらゆるシーンで音楽を聴き、心を和ませたり高揚させたり恋焦がれたりするのです。これは古来からずっとずっと続く人類共通のものなのです。

人間の記憶と音楽は密接な関係にあると、外国のある教授が提唱したいたのを聞いたことがあります。皆さんご存知のとおり人間の記憶とは全てが脳の中にストックされており、ストックされている記憶を引き出してくることにより、古の思い出が蘇るのです。忘れてしまった記憶というのは、脳の中から消失しているわけではなく引き出せなくなっているだけなのです。

人間の体感できる状況をその年代に近いものすることにより、記憶の引き出しがスムーズに行われ、記憶を思い出しやすいと言われています。不意に忘れてしまった出来事を思い出そうと、その日一日の行動をもう一度なぞってみて思い出す、といった方法は状況をなるべく覚えてた時間に近いものにする行為に他ならないのです。

その上で、音楽は記憶と密接な関係にあるといえるのです。古い時代に何度も聞いた音楽を今一度聴くと、その時代の思い出が鮮明に蘇るというわけです。

例えば、26歳OLの芳江さんが、会社帰りに車を運転しています。そこでカーステレオから流れてくる8年前のミスチルのヒット曲を不意に聞いたとします。フラッシュバックされる8年前の思い出。歌と共に蘇る思い出。そういえば・・・・、8年前は彼とドライブしながらこの歌をよく聴いたなぁ。

優しい彼だった。素敵な彼だった。どうしてあの時、あんな酷いこと言っちゃったんだろう・・・。あんなこと言わなければ・・・・。切ない恋の思い出が蘇り、信号待ちの交差点でハンドルに突っ伏して涙する芳江さん。

高志に会いたい・・・・。声が聞きたい・・・・・。

涙で道路わきの外灯の光がにじむ。芳江は堪えきれずに、携帯電話を手にし、電話をかけ始めた。そう、8年前に何度もかけた高志の番号に。

プルルルルルルル

「もしもし」

受話器の向こうからは聞きなれた、けれども懐かしい彼の声が聞こえる。

「・・・・・・もしもし・・・・」

消え入るような声で芳江は喋りだす。今更電話なんかかけて何やってるんだろう、私。バカみたい。高志だって八年前の彼女が電話かけてきたって困るに決まってるじゃない。

できることなら電話を切ってしまいたかった。恥ずかしくて情けなくて涙が出てきそうだった。けれども電話を切ることができなかった。もう少しだけ、もう少しだ高志の声を聞いていたい。

「もしもし?芳江か?」

受話器の向こうの彼は、不思議そうな声で自分の名前を呼んでいるのだった。涙がとまらなかった。

「う・・・うん・・・元気してるかなあって思って・・・・」

涙を高志に悟られぬよう、精一杯に答える。狭くて暗い駐車中の芳江の軽自動車の車内が急に息苦しく感じる。横を通り抜ける車のヘッドライトが時折、車内を照らす。

「どうしたんだよ急に、ビックリしたぞ。芳江こそ元気か?」

元気に明るく、高志は返答する。その声は幸せそうで真っ直ぐ前を見ているように思えた。八年前のあの時から高志は高志のまま何も変わってないんだと思うと安堵感を覚える。

芳江は高志と別れた8年間、何一ついいことがなかった。言い寄ってくる男は何人もいたけど、イマイチ乗り気になれず独り身のままだった。高志以上好きになれる男なんていないって何となく気づいてた、わかってた。だけど、意地でその気持ちを抑え込み、独りで生きていくと無理をしていたのだ。高志の声を聞いてハッキリとわかった。

「わたし・・・意地になってたみたい・・・・。ごめんね、高志。わたし・・やっぱり高志じゃなきゃ・・・・ううん、なんでもないの、もう高志にも新しい彼女いるよね。ごめん、こんなこと言っちゃって、忘れて」

もう支離滅裂。何言ってるんだろう。わたし。なんか別れた後もシツコイ女みたいに思われちゃったかな。なんか情けないよ。情けないよわたし。情けなくて情けなくて、このまま消えてしまいたい。

またハンドルに突っ伏して、電話を耳にあてたまま涙を堪えていると、受話器の向こうの彼が、しばらく押し黙った後に喋りだした。

「さっきさあラジオ聞いたたらさ。古いミスチルの曲が流れてて、芳江とよく聴いた曲だなって思い出したんだよ。そしたら急に淋しくなっちゃって・・・。芳江に電話しようと思ってたんだ。そしたら・・・芳江から電話かかってくるから」

恥ずかしそうに、照れくさそうに言う彼の言葉を聞いていると、芳江は急に可笑しくなり笑い出してしまった。

「な・・・なんだよ!急に笑いだして。俺なんか変なこと言ったか?」

「ううん・・・・なんでもない、フフフ」

いつの間にか降り出した雨をウィンドウ越しに眺めながら、お互いの想いを八年間分語り明かしたのだった。いつまでもいつまでも・・・・。

その週末、海岸通りの国道をひた走る芳江の軽自動車があった。軽快に走り抜ける小さな小さな軽自動車。ハンドルを握るのは高志。その横には芳江が八年ぶりの笑顔で笑っていた。もちろん、カーステレオからは、八年前のミスチルのあの名曲が流れていた。

という風に、古いミュージックというのは不意に思い出をフラッシュバックさせることがあるのです。結局何が言いたいのかといいますと、

・・・・・・

えっと、何が言いたいのかといいますと、

・・・・・

・・・

すいません、例え話を長く書きすぎたために、何を言いたかったのか忘れてしまいました。

やべえ、オチがない。

えーと、えーと、うーん、うーん。何を言いたかったんだっけなあ。

いやね、ここで自分の音楽と思い出にまつわるエピソードを紹介して、バシッとオチをつけて締めるつもりだったのですよ。でも忘れちゃった。

たしか、徳永英明の「夢を信じて」を聞くと、中学生時代に部屋から女性の下着が見つかって大騒ぎだった思い出が蘇るとか

とんねるずの「がらがらへびがやってくる」を聞くと、女の子にふられて泣いた記憶が蘇るとか・・・・。

うーん・・・・・・・

ま、どうあがいても情けないエピソードしか出てこないのでどうでもいいや。今日はこれにておしまい!

結局今日の日記で何が言いたかったんだとかいうな

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